学校でなかなか教わることのない記憶の仕方いわゆる学習方法について考えていきたい。学校の教員に学習の取り組み方などは細かく教わったことのある人は少ないと感じる。現代ではアクティブラーニングを中心に行われる活動であるが本来のアクティブラーニングを理解している人はどのくらいいるのであろうかが疑問なところである。学習方法を学び効率よく勉強したいのが本心であるがその勉強方法にもたくさんの種類があり、どれが正しくて自分自身に合うかわからない。そのことが学校の先生も教えることができない理由の一つにあたるかもしれない。そもそも日本の教科書では学習にならず、自学自習をするツールにならない。それよりも問題集を解いているほうが勉強になってしまう可能性もある。解き方を理解するには文字を読むだけでは難しく、教員による解き方の解説や疑問点を質問することで理解し、応用することで問題が解けていくことになる。中学生から定期試験が行われる中で記憶をしなければいけないことがある。記憶をするにも単純に訓練によるもののため、やればやるほど記憶にかかる時間も短縮され、効率も必然的に上がるが、この記憶をさせるための過程を教わったことはあるだろうか。こんなことを言われた覚えはないだろうか。「忘れる前に復習しなさい」これは大きな間違いである。勉強をしていくと誰もが経験をしたことはあるかと思うが、本当に記憶ができているか不安になり、同じところを何回も何回もやり直して先に進めないという経験。これは非常に効率が悪く、記憶も定着しないものである。短期の記憶定着であれば覚えている可能性もあるが、テストが終わればその記憶ともさようならというわけである。どうせなら進学する際に再度勉強をし直さなければいけないのであれば長期の記憶定着を目指す学習をはじめから行わなければ意味がないと思う。得意な記憶するための方法があるかと思いますが、あなたはこの中のどれに当てはまりますか?
①重要語句にマーカーを引いて、何回も読み返す。
②ひたすら書く、音読する。
③音楽を聴きながら
④身体を動かしながら
⑤クイズを出し合う
⑥様々な教科を混ぜながら勉強をする(分散して行う)
この中のどれかに当てはまるかもしれません。ここでやってしまう勉強法の多くの間違いは①から④番である。①はマーカーを引くのは重要語句をマークしてやった気でいるが確認をしなければいけないのは覚えられない語句が重要である。覚えているものにマーカーをすることは意味がないとされているし、やった気になって満足をしてしまう。③と④は、少し前に流行った自分の感覚に合う方法で学習をするというやり方。一時は注目を集めたが、度重なる調査で意味がないことが証明されてしまった。中には効果がある人もいるが一般的には合わない人のほうが圧倒的に多いという結果。②は、ひたすら書いて、声を出しながら(自分の声)覚えるのは方法としては良いかもしれないがその過程がとても大切である。英語の単語帳を記憶する際どのように学習をしていますか?1日決まったページ数を学習して、次の日に復習をしていませんか?その復習するタイミングを間違えると効果が全くなく、先に進めません。ポイントは忘れた頃に復習をすること。期間がどのくらいかなど疑問に思われるかもしれませんが、単語帳1冊終わった後にもう一度復習でやり直すというもの。そこで記憶ができている単語はやり直す必要はなく、覚えていなかった単語を勉強する必要があります。このとき「あーそうだった」という気持ちになる単語は、長期記憶として定着しやすいものである。よく話の中で「あの俳優さんの名前何だっけ?」というときに「喉くらいまで出かかっているけど名前が出ない」ということは経験したことはあると思います。そのとき思い出して「○○という俳優で、ドラマにも出ていたよね」というように名前を思い出すと記憶に残るとされています。良くテレビなどで脳科学の先生が「あは体験」などの呼び名で「あーこれか、あーそうか」となるような問題を解くと記憶に残るという話もされています。つまりこれはどういうことなのかこの後話をしていきます。⑤のクイズ形式の方法を話します。電車などの通学途中で友達と試験前によく問題を出し合って答えるクイズ式の学習をした経験はないだろうか?このクイズ式の勉強法はとても記憶の定着に役に立ちます。先ほどの説明の続きになりますが、人間の脳は忘れるという機能がありますが、どちらかというと記憶の引き出しの奥深くにしまい込んでしまっているだけなのです。つまり、一度見たものは必要であれば引き出しのすぐ上に、必要なければもう開けないような引き出しにしまい込んでしまうという作りで、記憶を探す練習をしなければいけません。これが検索練習と言われる方法である。この検索練習は記憶を探す練習となり、過去の記憶を掘り返して記憶を定着しやすくする訓練である。次第に検索される時間も短くなり、記憶の整理もされ、理解も深くなるとされている。クイズ形式の勉強法は、この検索練習を行うため、自分の記憶の訓練にもつながることや記憶を定着させることに有効とされている勉強法だが、何も頭に入っていない状態で行われても意味がないため、②の勉強法などで勉強した記憶をクイズ形式で復習する必要があるということ。そこでわからない単語を再度確認しながら忘れた頃や1冊終わる頃に繰り返すことで、記憶の定着がスムーズに行われることとなる。引き出しは開けっ放しではなく、一度しまったものを探して開くことがポイントとなる。⑥の様々な教科を混ぜながら勉強をする(分散学習法)という効率の悪そうな勉強の仕方かもしれないが、これは飽きない勉強法として、勉強の効率を落とさない方法として有効である。つまり、この教科飽きたから他の教科でも勉強しようかなというのは効率がとても良い勉強法なのである。偏るのは良くないが、ある程度決めた教科を回しながら短時間で勉強を済ませることができるという方法である。仕事などもそうであるが、嫌な仕事を嫌々やるととても時間はかかってしまうが、やりたいことであればすぐに終わらせることができる。これと同じように嫌な教科を混ぜながら勉強を進めていく方法も科学では良いとされている勉強法であることを覚えておいてほしい。